アニマルセラピーとは
アニマルセラピー」って言葉を聞いたことはありますか?最近はTVなどでも話題になるので少し聞き覚えのある方もいることでしょう。
アニマルセラピーとは動物を介在して治療したりする療法のことで、日本で生まれた造語です。
種類は、・動物介在療法(AAT:AnimalAssistedTherapy)
・動物介在活動(AAA:AnimalAssistedActiviy)
・動物介在教育(AAE:AnimalAssistedEducation)があります。
動物を介在させる効果として『社会性の改善』・『ストレスの軽減』・『コミュニケーションの促進』などがあるとされ、その効果から近年では介護や医療(とくに精神科)の現場に浸透してきていると言われてます。
精神科でのアニマルセラピー
当院では犬と触れ合うアニマルセラピー(動物介在療法)を、平成18年より開始しました。
しかし、実際に浸透しているのは介護の現場が主で、医療の現場(とくに精神科)には少ないようです。
また、多くの場合、資格を有した専門家のアニマルセラピストの方が犬と一緒に依頼を受けた施設に出向いているそうです。
当院では、セラピードッグの教育を受けた専門犬を飼い、日々アニマルセラピーを実施しています。
就労継続支援として
セラピードッグに対する日々のケアは とても大切であり、そのケアに関してもセラピー的な要素があります。
障害をお持ちの方の社会復帰を支援する、当院の就労継続支援事業所『工房 茶居花』がそのケアを担当しています。
お散歩はもちろん併設のドッグランでの運動、シャンプーや専用ドライヤーでのグルーミング、トイレのお世話、犬舎のお掃除などのお手入れをして社会復帰を目指してます。
人とのコミュニケーションが苦手な場合でも、犬をお世話する中で他の人と関わりがでてきたり、動物を介在することの意味合いはとても大きいのです。
アニマルセラピー 活動の様子
治療としては、入院時は作業療法、通院時はデイケアのプログラムとしてアニマルセラピーは行われています。
対象となる患者さんは
「表情の乏しい方」・「家族関係に問題のある方」・「長期入院の方」・「臥床傾向の方」
「活動の少ない方」を主に、主治医が必要と認めた場合に指示が出て参加しています。
内容は「犬との触れ合い」・「ブラッシング」・「お散歩」・「おやつを与える」などのコミュニケーションをとり、終了後にティータイムをしながら感想を参加者でお話しします。
普段は無表情な患者さんでも、笑顔を見せながら感想を述べる姿は動物療法ならではの光景です。
アニマルセラピー プログラムの紹介
ご対面 | 初参加の時には、名前や犬種と性格を対面しながら紹介します。 |
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ブラッシング | ブラシなどの道具を使う行為の中で自然に犬に触れてもらいながらコミュニケーションをとります。 |
おもちゃ遊び | ボール投げなどの遊びの中 命令(しつけ)することで、犬と忠誠心を学びます。 |
ファッション | 犬のために洋服を選ぶ楽しさと、服を着せる際に犬が痛がらないように首や腕を通すことで丁寧さを学んだり、ボタンをつけるなどの細かな作業で集中力を養ったりします。 |
おやつ体操 | 喜んで食べてもらう姿を見ることで様々な充実感を味わってもらいます。 |
アジリティ | 専用ドッグラン内のアジリティ(ハードル・平均台・トンネル・シーソー)を利用しながら、犬をノーリードで自由にさせます。 アジリティを一緒にクリアしたり、ときにはコースの設計もします。 |
アニマルセラピーの効果
アニマルセラピーは、他の作業療法やデイケアのプログラムと違い「課題」や「自分の目標」を必要としないため、気軽に参加でき、犬と触れ合うことでストレスや孤独感を癒してくれます。
アニマルセラピーの「癒し」の効果は証明されていますが、精神科での有効性はまだ実証されていません。
しかし、当院で実施した結果では「表情の変化」・「活動性の向上」・「コミュニケーション能力の向上」・「易怒的態度の変化」が観察されています。
実施している者として 精神科の患者さんへの治療手段として大きな効果があると実感しています。
ワンワンスタッフの紹介
うめ | ♀ | 2017年3月14日 生まれ | ||
いちこ | ♀ | 2018年2月18日 生まれ | ||
ななこ | ♀ | 2018年2月19日 生まれ | ||
はな | ♀ | 2022年11月18日 生まれ |